ビジネス会計検定試験®は 企業に必要不可欠な財務諸表を読み、分析する力を問う試験。
ざっくり言うと「財務諸表(貸借対照表・損益計算書etc)を読み、計算し、分析する力を問われる」問題 が出題されます。
当ページでは、具体的にどんな問題なの?と知りたい方のために、大阪商工会議所から公表されている問題例を掲載します。
ビジネス会計検定試験® 3 級 問題例
Q.次の資料(単位:明記したものを除き百万円)により、【問1】から 【問4】の文章について、正誤の組み合わせとして正しいものを選 びなさい。
X1年度 | X2年度 | X1年度 | X2年度 | ||
流動資産 | 7.600 | 5.870 | 売上高 | 15.000 | 12.000 |
流動負債 | 7.600 | 5.500 | 売上総利益 | 3.000 | 2.400 |
負債純資産 合計 | 25.000 | 20.000 | 営業利益 | 1.200 | 900 |
1株株価(円) | 1.500 | 1.800 | 経常利益 | 1.500 | 1.000 |
発行済株式数 (百万株) | 10 | 10 | 当期純利益 | 1.280 | 820 |
従業員数 (人) | 250 | 200 |
【問1】
(ア)売上高販売費及び一般管理費率は、A社の方が高い。
(イ)流動比率からみた安全性は、A社の方が良い。
《選択肢》
①(ア)正 (イ)正
②(ア)正 (イ)誤
③(ア)誤 (イ)正
④(ア)誤 (イ)誤
【問2】
(ア)総資本経常利益率は、投下している資金総額で、企業の業績を表す利益と位置づけられている経常利益をどれだけ稼いだかを示す指標である。
(イ)総資本経常利益率は、A社の方が良い。
《選択肢》
①(ア)正 (イ)正
②(ア)正 (イ)誤
③(ア)誤 (イ)正
④(ア)誤 (イ)誤
【問3】
(ア)総資本経常利益率は、売上高経常利益率と総資本回転率に分解することができる。
(イ)売上高経常利益率は、A社の方が良い。
《選択肢》
①(ア)正 (イ)正
②(ア)正 (イ)誤
③(ア)誤 (イ)正
④(ア)誤 (イ)誤
【問4】
(ア)株価収益率は、A社の方が高い。
(イ)従業員1人当たり売上高は、A社の方が大きい。
《選択肢》
①(ア)正 (イ)正
②(ア)正 (イ)誤
③(ア)誤 (イ)正
④(ア)誤 (イ)誤
解説
【問1】
(ア)損益計算書の各項目の金額を売上高で割ってパーセントで表すことにより、経営成績の比較が可能になります。
売上高販売費及び一般管理費率 =販売費及び一般管理費÷売上高×100(%)
(イ)流動比率は、流動負債を決済するのに十分な流動資産があるかどうかを判定する指標で、その値が大きいほど安全性が高いといえます。
流動比率=流動資産÷流動負債×100(%)
【問2】
総資本経常利益率は、代表的な収益性指標の1つで、ROAとも表 現されます。
総資本経常利益率=経常利益÷負債純資産合計×100(%)
【問3】
総資本経常利益率を売上高経常利益率と総資本回転率の2つの指 標に分解することにより、その変動要因を判断するのに役立ちます。
総資本経常利益率=売上高経常利益率×総資本回転率
$\frac{経常利益}{総資本}$ = $\frac{経常利益}{売上高}$ × $\frac{売上高}{総資本}$
売上高経常利益率で、経常利益の利幅の大きさをみることができ ます。
売上高経常利益率=経常利益÷売上高×100(%)
総資本回転率で、投下資本が売上高を生み出す効率や売上高による 総資本の回収の度合いをみることができます。
総資本回転率=売上高÷総資本(回)
【問4】
(ア)株価収益率は、企業の利益水準に対して株価が相対的に高いか低いかを判定する目安として用いられる指標です。
株価収益率=1株株価÷1株当たり当期純利益(倍)
(イ)従業員1人当たり売上高は、労働効率を判定する指標の1つです。
従業員1人当たり売上高=売上高÷従業員数(円)
「もっと問題を解いてみたい」という方は続きも読んでくださいね。
ビジネス会計検定試験® 過去問題について
ビジネス会計検定試験® 3 ~ 1 級は、公式の過去問題集が発売されています。
ぜひ過去問題集も一緒に購入して勉強してください。
また、ビジネス会計検定試験®の公式HPでも、問題例として過去問が掲載されています。
書籍には載っていない問題も含まれますので、あわせてチェックしておくと良いでしょう。
《出典:ビジネス会計検定試験® 2019年度受験要項 P11~12 「3級検定試験出題例」》
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