このページでは過去の知的財産管理技能検定3級で実際に出題された試験問題を一部抜粋して紹介します。
学科と実技で各15問ずつあるので、何問正解できるか挑戦してみましょう!
【過去問】第29回 知的財産管理技能検定 3級学科試験
(はじめに)
すべての問題文の条件設定において、特に断りのない限り、他に特殊な事情がないものとします。また、各問題の選択枝における条件設定は独立したものと考え、同一問題内における他の選択枝には影響しないものとします。
特に日時の指定のない限り、2017年9月1日現在で施行されている法律等に基づいて解答しなさい。
解答は、選択枝ア~ウの中から1つ選びなさい。
Q1.ア~ウを比較して、著作者人格権に関して、最も不適切と考えられるものはどれか。
(ア)著作者は、未公表の著作物を公表するかしないか、公表する場合は時期や方法を決定することができる。
(イ) 著作者は、著作物の原作品に、実名ではなく変名を著作者名として表示することができない。
(ウ) 著作者は、その著作物の題号について、著作者の意に反する切除や改変などを加えることを禁止することができる。
Q2.ア~ウを比較して、商標登録出願に関して、最も適切と考えられるものはどれか。
(ア)商標登録出願があったときは、何人も、商標登録出願について出願審査請求をすることができる。出願審査請求をすることができる期間内に出願審査請求がなかったときは、この商標登録出願は、取り下げたものとみなされる。
(イ)商標登録出願は、出願公開されない。
(ウ)審査官は、政令で定める期間内に商標登録出願について拒絶の理由を発見しないときは、商標登録をすべき旨の査定をしなければならない。
Q3.ア~ウを比較して、特許権のライセンス契約において、独占禁止法上の問題が生ずる可能性が低い契約内容として、最も適切と考えられるものはどれか。
(ア) ライセンスに係る製品の販売価格をライセンサーが制限すること
(イ) ライセンシーが開発した改良技術を、ライセンサーのみが実施できる旨を定めること
(ウ) ライセンスに係る製品の販売地域と販売期間をライセンサーが制限すること
Q4.ア~ウを比較して、育成者権の侵害に関して、最も不適切と考えられるものはどれか。
(ア) 農家が収穫物の一部を次の作付けの種苗として使用する行為は、育成者権の侵害とならない。
(イ) 登録品種の名称を育成者権者に無断で使用する行為は、育成者権の侵害となる。
(ウ) 登録品種の種苗を育成者権者に無断で業として生産する行為は、育成者権の侵害となる。
Q5.ア~ウを比較して、特許出願における拒絶査定不服審判の請求と同時に行うことができる手続として、最も不適切と考えられるものはどれか。
(ア) 拒絶審決の取消しを求める訴え
(イ) 特許出願の分割
(ウ) 手続補正書の提出
Q6.ア~ウを比較して、弁理士の業務に関して、最も適切と考えられるものはどれか。
(ア) 弁理士が所属する法人である特許業務法人は、その法人名義で特許出願の代理をすることができる。
(イ) 弁理士は、商標権についての売買契約の締結の代理をすることができない。
(ウ) 弁理士は、自己が出願について代理した特許権に限り、単独で特許権のライセンス契約に関する交渉の代理人になることができる。
Q7.ア~ウを比較して、特許協力条約(PCT)に基づく国際出願の国際出願日として認められる日として、最も適切と考えられるものはどれか。
(ア) 国際事務局が、国際公開をした日
(イ) 受理官庁が、国際出願を受理した日
(ウ) 国際調査機関が、記録原本を受理した日
Q8.ア~ウを比較して、特許発明の技術的範囲に関して、最も適切と考えられるものはどれか。
(ア) 特許発明の技術的範囲は、願書に添付された明細書の記載に基づいて定められる。
(イ) 特許発明の技術的範囲は、願書に添付された特許請求の範囲の記載に基づいて定められる。
(ウ) 特許発明の技術的範囲は、願書に添付された特許請求の範囲及び明細書の記載に基づいて定められる。
Q9.ア~ウを比較して、意匠登録を受けることができない意匠とし、最も適切と考えられるものはどれか。
(ア) 自己の業務に係る物品と混同を生ずるおそれがある意匠
(イ) 公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがある意匠
(ウ) 物品の機能を確保するために不可欠な模様が物品に描かれた意匠
Q10.ア~ウを比較して、商標法に規定されている審判に関して、最も不適切と考えられるものはどれか。
(ア) 利害関係人のみが、不使用取消審判を請求することができる。
(イ) 拒絶査定を受けた商標登録出願人は、拒絶査定の謄本の送達日から3カ月以内であれば、拒絶査定に対する審判を請求することができる。
(ウ) 同一の商標登録に対して、商標登録無効審判が請求されている場合であっても、不正使用取消審判を請求することができる。
Q11.ア~ウを比較して、実演家に認められる著作隣接権として、最も不適切と考えられるものはどれか。
(ア) 演奏権
(イ) 放送権及び有線放送権
(ウ) 送信可能化権
Q12.ア~ウを比較して、登録が効力発生要件となる契約として、最も適切と考えられるものはどれか。
(ア) 著作物の翻訳権の許諾契約
(イ) 意匠権の専用実施権の設定契約
(ウ) 著作物の複製権の譲渡契約
Q13.ア~ウを比較して、著作隣接権に関して、最も適切と考えられるものはどれか。
(ア) 実演家は、実演が録音されている商業用レコードの貸与により公衆に提供する貸与権を有する。
(イ) レコード製作者は、送信可能化権を有しない。
(ウ) 放送事業者は、人格権を有する。
Q14.ア~ウを比較して、著作権の存続期間に関して、最も適切と考えられるものはどれか。
(ア) 共同著作物の場合は、その著作物の公表後50年を経過するまでの間、存続する。
(イ) 映画の著作物の場合は、その著作物の公表後50年を経過するまでの間、存続する。
(ウ) 職務著作として創作された言語の著作物の場合は、その著作物の公表後50年を経過するまでの間、存続する。
Q15.ア~ウを比較して、著作権法に規定する目的に関する次の文章の空欄 ① ~ ② に入る語句の組合せとして、最も適切と考えられるものはどれか。
著作権法は、「著作物並びに実演、レコード、放送及び有線放送に関し ① の権利及びこれに隣接する権利を定め、これらの文化的所産の公正な利用に留意しつつ、 ① 等の権利の保護を図り、もつて ② に寄与すること」を目的としている。
(ア) ① =著作者 ② =文化の発展
(イ) ① =著作権者 ② =文化の発展
(ウ) ① =著作者 ② =産業の発達
【過去問】第29回 知的財産管理技能検定 3級実技試験
(はじめに)
すべての問題文の条件設定において、特に断りのない限り、他に特殊な事情がないものとします。また、各問題の選択枝における条件設定は独立したものと考え、同一問題内における他の選択枝には影響しないものとします。
特に日時の指定のない限り、2017年9月1日現在で施行されている法律等に基づいて解答しなさい。
【1】事務機器メーカーのエンジニア甲は、事業の多角化に備えて、次のアイデア1~3について、特許出願をすることを検討している。
アイデア1 銀行員が紙幣をすばやく数える方法
アイデア2 文章の書き過ぎにより起きる腱鞘炎を防止する健康医療器具
アイデア3 偽造紙幣を判別する判別装置
以上を前提として、Q1.~Q6.に答えなさい。
Q1.アイデア1について、特許を受けられる発明として、適切と考えられる場合は「○」を、不適切と考えられる場合は「×」を、解答用紙に記入しなさい。
Q2. Q1.において、適切又は不適切であると判断した理由として、最も適切と考えられるものを【理由群Ⅰ】の中から1つだけ選び、対応する記号を解答用紙に記入しなさい。
【理由群Ⅰ】
(ア) 特許法上の「産業上利用できる発明」に該当し、他の特許要件を具備することにより特許を受けることができるため
(イ) 特許法上の「産業上利用できる発明」又は「発明」に該当しないため
(ウ) 特許法上の「産業上利用できる発明」には該当するが、公序良俗を害するおそれがある発明に該当し特許を受けることはできないため
Q3.アイデア2について、特許を受けられる発明として、適切と考えられる場合は「○」を、不適切と考えられる場合は「×」を、解答用紙に記入しなさい。
Q4. Q3.において、適切又は不適切であると判断した理由として、最も適切と考えられるものを【理由群Ⅰ】の中から1つだけ選び、対応する記号を解答用紙に記入しなさい。
【理由群Ⅰ】
(ア) 特許法上の「産業上利用できる発明」に該当し、他の特許要件を具備することにより特許を受けることができるため
(イ) 特許法上の「産業上利用できる発明」又は「発明」に該当しないため
(ウ) 特許法上の「産業上利用できる発明」には該当するが、公序良俗を害するおそれがある発明に該当し特許を受けることはできないため
Q5.アイデア3について、特許を受けられる発明として、適切と考えられる場合は「○」を、不適切と考えられる場合は「×」を、解答用紙に記入しなさい。
Q6. Q5.において、適切又は不適切であると判断した理由として、最も適切と考えられるものを【理由群Ⅰ】の中から1つだけ選び、対応する記号を解答用紙に記入しなさい。
【理由群Ⅰ】
(ア) 特許法上の「産業上利用できる発明」に該当し、他の特許要件を具備することにより特許を受けることができるため
(イ) 特許法上の「産業上利用できる発明」又は「発明」に該当しないため
(ウ) 特許法上の「産業上利用できる発明」には該当するが、公序良俗を害するおそれがある発明に該当し特許を受けることはできないため
【2】Q7.~Q12.に答えなさい。
Q7.ア~ウを比較して、有効な契約として、最も不適切と考えられるものはどれか。対応する記号を解答用紙に記入しなさい。
(ア) 著作権者である甲が、公衆送信権のみを乙に譲渡する契約
(イ) 意匠権者である甲が、意匠権の存続期間満了後、乙に専用実施権を設定する契約
(ウ) 特許権者である甲が、乙に通常実施権を許諾した後、丙にも通常実施権を許諾する契約
Q8.甲は、バラの品種Aについての品種登録を検討している。ア~ウを比較して、最も適切と考えられるものはどれか。対応する記号を解答用紙に記入しなさい。
(ア) 甲が品種Aの種苗を譲渡した後でも、品種Aについて出願をして品種登録を受けることができる場合がある。
(イ) 甲がした品種登録の出願が拒絶されたので、甲は拒絶査定不服審判を請求することとした。
(ウ) 甲が品種登録を受けるためには、願書を経済産業大臣に提出する必要がある。
Q9.自動車メーカーX社の知的財産部の部員が、米国における特許権の取得に関して発言している。ア~ウを比較して、最も不適切と考えられるものはどれか。対応する記号を解答用紙に記入しなさい。
(ア) 「特許協力条約(PCT)による国際出願は日本語で行うことができ、米国に国際出願の移行手続を行う場合に英語の翻訳文を提出する必要はありません。」
(イ) 「日本で特許権を取得できなくても、米国で特許権を取得できる場合があります。」
(ウ) 「米国特許商標庁に直接特許出願をしなくても、米国で特許権を取得できます。」
Q10.文房具メーカーX社は、商品に関して商標登録出願をすべきか否かを検討している。ア~ウを比較して、X社の考えとして、最も不適切と考えられるものはどれか。対応する記号を解答用紙に記入しなさい。
(ア) 商品である文房具自体の形状について、ヘビの形の特徴的な立体的形状の商品を販売していたが、商品自体の形状であるので、商標登録を受けることはできないと考えた。
(イ) 商標を使用する商品の広告に使用する独自のキャラクターのマスコット人形について、商標登録出願をすべきであると考えた。
(ウ) 商品のパッケージについて、ユニークなデザインの包装紙を使用しているので、商標登録出願をすべきであると考えた。
Q11.X社は、ワインの新規な製造方法である発明Aに係る特許出願Pをドイツに出願し、日本でも特許権を取得したいと考えている。ア~ウを比較して、最も適切と考えられるものはどれか。対応する記号を解答用紙に記入しなさい。
(ア) 特許出願Pの出願公開を待ってから日本に直接特許出願をする。
(イ) 日本で発明Aについて特許出願をした上で、特許出願Pに基づいて、特許協力条約(PCT)による国際出願への出願変更をする。
(ウ) 特許出願Pに基づいて優先権を主張して1年以内に日本に別途特許出願をする。
Q12.ア~ウを比較して、著作権法上、乙の承諾を得る必要がない甲の行為として、最も適切と考えられるものはどれか。対応する記号を解答用紙に記入しなさい。
(ア) 乙が書いた論文における明らかな誤字を、甲が正しく修正する行為
(イ) 乙が書いた日記を、甲が公表する行為
(ウ) 乙が書いた小説のタイトルを,甲が変更して発表する行為
【3】次の会話は、装飾品メーカーX社の製品開発担当者甲と知的財産部の部員乙のものである。Q13.~Q15.に答えなさい。
甲 「わが社のイヤリングに使用している商標Aが、指定商品がイヤリングであるY社の登録商標Bに類似していることがわかりましたが、どうしたらよいでしょうか。」
乙 「わが社の商標Aは周知ですので、Y社のこの登録が最近なされた場合には、登録異議申立てをすることができますが、既に商標掲載公報の発行日から ① カ月経過している場合には申立てをすることができません。」
甲 「その場合はどうしたらよいですか。」
乙 「その場合には、商標登録無効審判を請求することができます。商標登録無効審判は、② 請求することができます。Y社の登録商標Bが、継続して3年以上イヤリングに使用されていない場合には、不使用取消審判を請求することができますが、登録商標Bと ③ と認められる商標が使用されている場合は、請求することができません。」
Q13.空欄 ① に入る最も適切な語句を【語群Ⅲ】の中から選び、解答用紙に記入しなさい。
【語群Ⅲ】
1 ・利害関係人に限り ・2・ 何人も ・社会通念上同一 ・均等
Q14.空欄 ② に入る最も適切な語句を【語群Ⅲ】の中から選び、解答用紙に記入しなさい。
【語群Ⅲ】
1 ・利害関係人に限り ・2・ 何人も ・社会通念上同一 ・均等
Q15.空欄 ③ に入る最も適切な語句を【語群Ⅲ】の中から選び、解答用紙に記入しなさい。
【語群Ⅲ】
1 ・利害関係人に限り ・2・ 何人も ・社会通念上同一 ・均等
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[sns]出典:第29回実施 知的財産管理技能検定3級学科試験
Q1.→問1 Q2.→問2 Q3.→問4 Q4.→問5 Q5.→問7 Q6.→問8 Q7.→問11 Q8.→問13 Q9.→問15 Q10.→問19 Q11.→問22 Q12.→問24 Q13.→問25 Q14→問28 Q15.→問30
第29回実施 知的財産管理技能検定3級実技試験
Q1.→問1 Q2.→問2 Q3.→問3 Q4.→問4 Q5.→問5 Q6.→問6 Q7.→問13 Q8.→問17 Q9.→問18 Q10.→問21 Q11.→問24 Q12.→問26 Q13.→問28 Q14→問29 Q15.→問30
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