業種・職種を問わず様々な仕事が世に溢れている現代。
人が生きていくためには何かしらの労働に携わらなければなりません。
しかし、雇用形態や労働環境が時代とともに大きく変化、労働者が抱えるストレスもどんどん複雑化しています。
どんな仕事に就くべきかといったキャリアに関する悩みは、きっと誰もが一度は考えたことがあるのではないでしょうか。
また、近年ではハラスメントの横行や過労による体調不良で休職・退職、最悪の場合は死に繋がってしまうなど、労働に関する問題は後を絶ちません。
キャリアコンサルタントや産業カウンセラーなど、それぞれの特性を活かした支援が、いま注目されています。
そこで今回は、
- キャリアコンサルタントと産業カウンセラーの違い
- キャリアコンサルタントと産業カウンセラーはどっちがいい?
の2点について解説していきます。
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キャリアコンサルタントと産業カウンセラーの違い
まず、キャリアコンサルタントと産業カウンセラーの違いから説明します。
従業員を支援するという意味では同じなので、一見どちらも似たような資格に思えますよね。
しかし、じっくりその中身を見てみると、実は業務内容や悩み解決のアプローチ方法が大きく異なっていることがわかります。
ここでは、
- キャリアコンサルタントの概要と主な業務内容
- 産業カウンセラーの概要と主な業務内容
という視点から、それぞれの違いについて解説していきますね。
キャリアコンサルタントの概要と主な業務内容
キャリアコンサルタントの概要と主な業務内容について、まず概要から簡単に説明すると、キャリアコンサルタントは国家資格。
キャリアコンサルタント試験を受けるためには受験資格が必要で、各資格スクールなどが開講しているキャリアコンサルタント養成講座を修了することでその資格が得られます。
キャリアコンサルタントの業務内容は、将来的なキャリアに悩みを抱える方のキャリア形成をサポートするのがメイン。
就職・転職に関する悩みや今いる職場でのキャリア形成などに対する不安をヒアリングし、どうすればより良い生活へと繋げていけるかを考え、提案していきます。
具体的には、求職時の自己分析やエントリーシートの書き方などへのアドバイス、その人が望むキャリアプランにとって必要と思われる資格取得の提案、といったところでしょうか。
単に相談者の悩みを聞くだけではなく、その人が持っている興味関心や隠れた才能を引き出せる能力なども求められています。
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産業カウンセラーの概要と主な業務内容
一方の産業カウンセラーの概要と主な業務内容について。
概要から説明すると、産業カウンセラーは一般社団法人日本産業カウンセラー協会が運営する民間資格です。
産業カウンセラーの業務内容は、従業員のメンタルケアなど、心の悩みに関する相談を受け、自分の手で解決できるようにサポートするのがメイン。
近年横行している職場でのハラスメントや人間関係に悩んでいる方に寄り添い、どうすれば改善できるか、より良い関係を築いていけるかを一緒に考えていきます。
具体的には、従業員1人1人のメンタルヘルスケア、休職中だった人が復職する際の支援、ハラスメントの予防・対策についての支援などが挙げられるでしょう。
相談者1人1人の悩みを丁寧にヒアリングすることに重きを置いているので、きちんと相手の話に耳を傾けられる人、自分の意見を押し付けないことなどが重視されています。
キャリアコンサルタントと産業カウンセラーはどっちがいい?
キャリアコンサルタントと産業カウンセラーの違いについて解説してきましたが、では一体どちらを選ぶのが良いのでしょうか。
双方それぞれに特性があり、自分がどちらに近いのか、あるいは悩み解決のアプローチに自分がどのように関わりたいかで変わってくるからです。
以下では、
- キャリアコンサルタントの悩み解決のアプローチ方法
- 産業カウンセラーの悩み解決のアプローチ方法
の2点について、それぞれ解説していきますね。
キャリアコンサルタントの悩み解決のアプローチ方法
キャリアコンサルタントの悩み解決のアプローチ方法は、自分自身のキャリアや経験を通して相談者に具体例を示すことです。
もちろん、一方的に自分の考えを押し付けるのは良くありませんが、社会経験を重ねてきたキャリアコンサルタントだからこそ伝えられることもあるのではないでしょうか。
そんな方の悩みを整理し、具体的な解決案や相談者がすべきことを提案するなど、相手に納得してもらえるような説得力のある言葉を掛けなければなりません。
また、そうした具体的な提案をするためにはスムーズにコミュニケーションが取れることも必須です。
自分がどうすべきか解決策を提示してほしくて相談に来ているのに、キャリアコンサルタントがうまくコミュニケーションを取ってくれないと相談者は逆に不安に感じてしまいますよね。
相談者の悩みに適切に対応できる高いコミュニケーション能力、それをもとにした論理的思考力で的確なアドバイスができる能力。
これらを兼ね備えている方が、キャリアコンサルタントに向いているといえるでしょう。
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産業カウンセラーの悩み解決のアプローチ方法
産業カウンセラーの悩み解決のアプローチ方法は、心理学の観点から相談者の悩みに寄り添い、悩み解決への手法を探っていくことになります。
産業カウンセラーに求められるのは、コミュニケーション能力よりも相手の話の聞き役に徹すること、そしてそれを決して周囲に漏らさないという信頼関係の構築。
ハラスメントや長時間労働などで心理的に大きな負担を抱えている労働者の場合、なかなか周囲に相談できなくて1人で苦しんでいるケースが往々にしてあります。
ただし、当然ながら相談者の悩みに対して「それは違う」と頭ごなしに否定したり、相談者自身を責めるようなことは絶対にあってはなりません。
まして、相談者が話してくれた内容を本人の許可なく勝手に第三者に漏らすことなど言語道断です。
相談者の気持ちに立って考えられること、また決して口外しないという人として基本的なことが厳守できることが、産業カウンセラーに必須といえるでしょう。
まとめ
ポイント
キャリアコンサルタント
- 国家資格で、5年ごとに更新が必要
- 相談者のキャリア形成をサポートするのがメイン業務
- 自分自身のキャリアや経験に基づいた提案ができる
- 高いコミュニケーション能力と論理的思考力が求められる
ポイント
産業カウンセラー
- 一般社団法人日本産業カウンセラー協会が運営する民間資格
- 心の悩みに関する相談を受け、自分の手で解決できるように導くのがメイン業務
- 心理学の観点から相談者の悩みに寄り添う
- 相手の気持ちを考えられることと信頼関係の構築が大切
キャリアコンサルタントと産業カウンセラーの違いや、どちらが良いのかについて解説してきました。
どちらも似たようなイメージのある資格ですが、自分の経験を活かした提案をしたいのか、聞き役に徹したいのかで選ぶ資格が変わってきます。
自分自身がどうしたいのか、どちらのほうが向いているのかをよく検討し、あなたに合った選択をしてくださいね!
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